消防設備士乙種4類に独学で一発合格する方法

受験の経緯

ふたば亭プラスです。

第二種電気工事士の技能試験が完了し、一区切りついた所で次に目指したのが、この消防設備士の資格です。技術系資格の中では、電気工事士に次いで人気のある資格という事で以前から興味はありました。

また今後、設備管理系の仕事に転職する機会があった時に、様々な種類の資格を取得し、手に職をつけておいた方がいいかなという思いもあったのです。

なお、消防設備士の中でも最も需要があり人気が高いのが「第4類」です。

自動火災報知設備、消防機関へ通報する火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、などがこれに該当します。

さらに、この4類は甲種と乙種に分かれています。

◆甲種・・・工事、整備、点検を行える。
◆乙種・・・整備、点検を行える。

甲種を受けたかったのですが、受験資格として第二種電気工事士の免許を取得している事が条件となっています。(他にも色々と規定はありますが、第二種電気工事士が最もメジャー)。

直近の申し込みの締め切りが2017年8月16日。それに対し、第二種電気工事士の合格発表が9月1日なので全く間に合いません。

という事で、とりあえず「乙種第4類」を目指すことにしました。


難易度と合格率

【難易度】★★★☆☆☆☆☆☆☆
【試験日程】都道府県ごとに不定期実施
【受験者数】約1万人/年
【合格率】30%〜40%

「受験者数と合格率」の年度ごとの詳細データについては下記の記事にまとめたので参考にして下さい。


申し込み

【受験費用】3,800円

【申請先】一般財団法人 消防試験研究センター


勉強方法

通称、工藤本(工藤政孝 編著)として受験生のバイブル的存在であるテキストと問題集を購入。ネットでの評判も良く、また本屋でも色々な参考書を物色した中で、この2冊が一番分かり易かった。

暗記する範囲は膨大です

これまで様々な資格試験を受けてきましたが、『数字』をひたすら覚える量としてはこれがトップです。報知器を設置する上での建物の面積&距離基準や規格などを山ほど覚えなければなりません。

しかし、助かったのはこの工藤本のゴロ合わせです。漫画チックなイラストと共に非常に多くのゴロ合わせが掲載されており、一度見たら頭にこびり付きます。

初見では、あまりにも変化球的なゴロ合わせに「なんじゃこりゃ?」状態なのですが、不思議と記憶の中枢に居座ってくれるのです。そういう部分も計算されているとしたら、この人の言葉のセンスは相当なものだと思われます。

私は試験後、半年経った後でも頭に残っていました。

あと、もう一つ勉強する上でのアドバイス。

鑑別の写真を一番最初に目を通す

いきなり、原理&構造から入っていってもなかなかイメージが掴めません。最初に鑑別の写真を頭に入れておくとすんなりと理解できるし、記憶に定着しやすくなります。

あと、このテキストの構成として優れているのが、問題数の多さ。重要ポイントの説明の後に間髪入れずに問題を差し込んできます。そして問題の質も良い解説も分かりやすい。何故ベストセラーになっているのか、改めて理解しました。

更に、問題をこなしていく上で、自分なりに工夫したのが、「◯、△、×」方式

問題を解くたびに、下記の要領で問題文の横にペンで印しを書いていきます。

◯:完璧に理解した上で解けた。
△:あまり自信はないが何とか解けた。偶然に正解したものも含む。
×:全く分からなかった。

そして、2周目、3周目と繰り返す時に、△と×と印した問題を重点的に解いていくのです。全ての問題が◯となった時には、記憶が完全に定着しているという事。

イメージとしてこんな感じ。

問題集を3周繰り返す頃には、ほぼ全ての問題が◯となっていました。

このやり方で選択問題はマスターできたのですが、難関はやはり『鑑別』です。自ら筆記回答しないといけません。曖昧な記憶では太刀打ちできないようになっています。ひたすら書いて覚えるしかないのですが、それだけでは記憶に定着しないので、会社に行った時や街中に出た時など、極力報知器を探し、それがどのようなタイプのもので、そのような動作原理をするのかを自問自答するようにしました。実戦的に体で覚えていったようなものです。

あと、受信機など現物がなかなか見られないものはyoutubeの動画を参考にしました。最近は便利になりました。高価な動画講習キットなど購入する必要もなく、youtubeさえあれば十分なように思えます。

なお、実体験をベースにしたもう少し詳しい「資格の勉強方法」のノウハウについては、下記の記事にまとめているので参考にして下さい。


試験日

1時間前に到着。試験会場は、私と同年代の30〜40代の中年男性が多く、ほぼ7割の方が例の工藤本を手にしていました。やはりこの本の人気は高い。そして皆、一心不乱にノートを広げて書きまくっています。

鑑別の筆記対策は直前までやっておいた方がいい

これは実体験からですが「どう書くんだっけ?」と試験時にど忘れする事もあります。選択問題ならぼんやりとした記憶でも対応できますが、鑑別は完璧な記憶が必要となります。もし思い出せなければ手も足も出ないのです。

試験は「選択」(電気基礎、消防関連法令、構造機能)が30問、「筆記」(鑑別)が5問の計35問。合格基準は各科目ごとに40%以上、全体で60%以上必要となります。試験時間は1時間45分。

試験に取り掛かって、目を見張ったのが「工藤本」に載っていた問題の再現性の高さです。いや〜〜、これは助かるわ、という思いで選択問題は難なく解く事ができたのですが、鑑別はやはり曲者でした。覚えた部分と違う角度で出題されているものが多く、細かいところで取りこぼした問題がいくつかありましたが、埋めるだけは埋めました。

実技(鑑別)ではかなり部分点をもらえる

どのような採点方法なのかは一切公表されていません。但し、消防設備士は落とすための試験ではなく、通すための試験です。非常に甘い採点方式である事だけは実体験からお伝えしておきます。


結果発表

ネットの合格発表で受験番号を確認。。。。

あった〜〜。合格!!

後日、正式な合格通知書が送付されてきました。

◆法令:90%、基礎知識:80%、構造・機能:80%・・・筆記全体:83%

◆実技(鑑別):80%

自信のなかった実技(鑑別)が何と80%も取れていました。おそらく、部分点はかなり甘く採点してくれていると思います。そう考えると、落とす為の試験ではなく、受験者側に立った採点方式なのでしょう。

とりあえず助かった。。。


免許申請

免許申請後、約3週間で免許到着。

非常に嬉しかったが、なんか枠がスカスカ・・。こうなるとなるべく枠を埋めたくなってきます。

ちなみに、この免許は点数制度になっています。

最初の持ち点が20点。違反するとここから違反レベルによって点数が引かれていき、ゼロ点になると免許を返納しなければなりません。

この点数制度について、テキストには載っていないので自分で調べて頭に入れておく必要があります。

2018年現時点の点数制度について下記の記事にまとめています。

なお、この免許が到着した時点で第二種電気工事士の免許も手に入れる事が出来ていたので、次は甲種4類を目指すことにしました。

詳細は下記の記事にまとめたので、参考にして下さい。


消防設備士を活かせる職業

消防設備士は、防災意識の高まりから徐々に需要が上がってきてます。
求人数も増えてきており、設備技術系資格の中での求人数は電気工事士に次ぐ多さです。
求人系調査:電気工事士と消防設備士が強い

実際にどのような求人があるか、『リクナビNEXT』や『DODA』に登録して調べてみてはどうでしょうか?

【登録先】

リクナビNEXT

【登録先】

(自由テキスト)

国家資格『最年少』『最高齢』合格者調査

様々な国家資格や各種検定の『最年少』『最高齢』合格者を調査してまとめました。

すごい方達ばかり。
これを見る事で勉強のモチベーションも上がると思います。



勉強に疲れたら・・・ちょっと一服

勉強に疲れたら動画配信サービスで一息つくのはどうですか?
『hulu』や『U-NEXT』など多くの人気サービス(VOD)の特徴を分かりやすくまとめてみました。

無料視聴期間もあるので、じっくりと自分に合うものを選ぶ事ができますよ。


取得資格一覧

私がこれまで取得してきた資格の一覧表を下記ページに記載しています。

各資格の「おすすめテキスト」「勉強方法&ノウハウ」「試験概要」「難易度」などの記事にリンクさせていますので、参考にして下さい。


また、それぞれの免許証の「形状」や「サイズ」、及び「表記内容」がどうなっているのか、下記の記事にまとめました。
同じ資格を目指している方がいれば参考にして下さい。
現物の免許証を見る事で手にした時の具体的なイメージが湧き、多少なりともモチベーションが上がると思います。