消防設備士乙種7類は科目免除で簡単に取得できる!(独学&一発合格)

科目免除制度の上手な使い方

ふたば亭プラスです。

『消防設備士』は技術系資格の中でも人気が高く、最近は電気工事士に迫る勢いで需要が高くなってきています。
求人数を比較したブログはこちらから

この資格は様々な種類に分類されており、下記のように大きく7つのグループに分かれています。

◆「甲種」:工事、整備、点検が可能
◆「乙種」:整備、点検が可能

今回紹介する第7類は『漏電火災警報器』に相当します。

漏電火災警報器の点検&整備が行える資格

「そもそも漏電火災警報器って何なの?」という方は下記のサイトをご確認願います。
漏電火災警報器(日本火災報知機工業会)
漏電火災警報器(日本消防検定協会)

そして、この資格試験は「電気工事士(1種 or 2種)」及び「消防設備士(他の類)」を持っていると、最大限に科目免除制度が使えます。

下記の表にまとめたように、全35問ある内25問が免除となり、実質10問だけの試験となります。

電気工事士&消防設備士(他類)所有者
→実質「10問のみ」の試験となる

これまで様々な国家資格を受験してきましたが、ここまで科目免除を使えるものは初めてで、最初は何かの見間違いかと思いました。。。

なかでも、消防設備士試験の中では関門とされる「実技試験(鑑別)」が免除されるという事だけでもお得感満載!


更に、この試験は大半の試験会場で「甲種4類」との同時受験も可能。
(甲4は消防設備士の中で最も需要あり)

ただ甲種4類の受験資格として、電気工事士または電気主任技術者、等(代表的なものを抜粋)の免許が必要となります。
甲種受験資格(消防試験研究センター)

よって、受験のモデルケースとしては、下記のようなパターンが考えられます。

<受験モデルケース>
第二種電気工事士の免許取得

消防設備士乙種の免許取得
(人気のある乙種6類がオススメ)

消防設備士甲4を科目免除受験更には乙7を同時受験

なお、私は受験時に①と②のどちらの条件も満たしていたのですが、確実に甲4を一発合格したかったので、乙7との同時受験は避けました。

どうしても2つ同時に取りたい方や、試験場に2回も足を運びたくない方はチャレンジしてみてもいいかもしれません。


ちなみに、「電気工事士」免許のみを保有(消防設備士免許なし)している場合でも、この「実技試験(鑑別)」が免除されるため、実質19問となります。

電気工事士の資格だけでも
充分なメリットあり!

電気工事士 免許所有者
→実質「19問」の試験

これだけでも非常に美味しいですよ。

もし電気工事士の方が、業務上どうしても消防設備士の免許が必要であり、更にその類は問われないという状況であれば、この第7類の科目免除受験がオススメです。


受験の動機

私は業務上、消防設備士とは全く違う仕事をしており、この資格を取ったとしても手当さえつきませんが、様々な職種の専門知識をびた学びたいという事と、上記でも紹介したように科目免除制度を利用して比較的簡単に取得できるという事から受験を決意しました。

また、この乙種7類は消防設備士の中では「電気系」の部類に入り、同じく電気系の「4類」の資格とセットで持っておきたいという思いもあったのです。

当然ながら、受験の際は所有している「第2種電気工事士」と「消防設備士甲4(他に乙6)」の免許を活かして、フル科目免除『10問のみの試験』で試験に臨みました。


難易度と合格率

【難易度】★★☆☆☆☆☆☆☆☆
【試験日程】都道府県ごとに不定期実施
【受験者数】約6〜7千人/年
【合格率】58〜60%

この資格の受験者は大半が科目免除制度を使用していると思われ、合格率は非常に高くなっています。

他の類の合格率が25〜38%程なのでほぼ倍の合格率。
各類の受験者数&合格率(消防試験研究センター)


申し込み

【受験費用】3,800円

【申請先】一般財団法人 消防試験研究センター

インターネットでの申し込みが可能ですが、もし「電気工事士」の免許で科目免除申請するのであれば、その免許のコピーを添付する必要があるので書類申請となります。

電気工事士での科目免除申請の場合
→書類での申請が必要

なお、申請書類は全国の消防署においてありますので、手軽に入手する事が可能です。


勉強方法

4類と6類受験の際にお世話になった工藤政孝さんのテキスト『通称:工藤本』を使用。工藤本は要点が簡潔にまとめられており、更に「ゴロ合わせ」が満載。非常に楽しく勉強できる構成となっています。

今回の7類用の問題集も迷わず工藤本「本試験によく出る!第7類消防設備士問題集」を購入しました。

テキストも販売しているのですが、科目免除の10問だけの受験なので「問題集」のみにしました。結論からいえば、この問題集のみ充分。試験範囲を網羅している上、各問題に対する解説が非常に詳しい!

ただ、念には念を入れて勉強したい、という方は同じシリーズの『わかりやすい!第7類消防設備士試験』がオススメです。

 
 

ただし、1点注意点があります。

科目免除での試験を軽く見過ぎない事

ネット上の様々な情報を見ていると「一夜漬けで受かった」とか「本屋での立ち読み程度で充分だった」、更には「全く勉強せずに受かった」というような意見を見る事もありますが、あまり参考にしない方がいいでしょう。

やる事はやらないと落ちます。

出題範囲の中で最も重要なのが下記項目。

設置義務が生じる建屋の「面積」&「契約電流」

大抵のテキストや問題集にはここがメインで記載されていますが、事前に詳しく見ておきたいという方はこちらを参照願います。
漏電火災警報器(令第22条)

これを全て覚える必要があります。

こういう所で工藤本のゴロ合わせが威力を発揮するのです。著作権上、このサイトでの掲載はできませんが、興味のある方は本屋でパラパラ見てみる事をお勧めします。思わず笑ってしまうくらい秀悦です。

そして、フル免除の項目部分の問題のみ3周繰り返せば充分合格点に達します。

目安の時間&日数としてはこんな感じでしょうか。

毎日1時間の勉強を1週間続ければ合格点に達する

スキマ時間を利用すれば余裕かと思われます。

とにかく、他の国家資格試験と比べ、かなり楽に勉強できました。

なお、国家資格を勉強する際のノウハウについて下記の記事にまとめていますので、参考にして下さい。


試験日

試験場は、他の類の方と同時受験だったのですが、皆が手にしているのは類を問わず8割方が工藤本。やはり人気の高さが伺えます。

受験者の大半はやはり「4類」と「6類」。まあ定番でしょうね。

特に「甲4類」の受験生は皆目つきが違いました。試験1時間前からロビーや試験会場で一心不乱に「製図」や「鑑別」の練習をしていました。懐かしさを感じるとともに、私も「甲4類」を受験した時、はたから見るとこのように映っていたのかと思うと感慨深いものがあります。

そして試験開始。

フル免除10問の試験時間は確か30分ほどでした。

ただ、注意しないといけないのが、問題数が少ない分、間違えられる部分もわずかです。

合格基準は下記のように定義されています。

<合格基準>
◆各科目で出題数の40%以上
◆全体で出題数の60%以上

よって、フル免除の合格基準は下記のようになります。

◾①法令:4問→2問以上正解
◾②構造・機能:6問→3問以上正解
◾全体(①+②)10問→6問以上正解

ケアレスミスは許されません。

慎重に解いていったところ、微妙なものが1問あっただけで、残りは見覚えのあるものばかりで自信あり。試験開始10分で解き終えてしまいました。


結果発表

ネットでの合格発表。
受験番号は「W2-7502」

合格してました!

法令が75%、構造・機能が100%。そして全体で90%。

やはり、法令の1問が間違えてました。こうなってくると正解が何だったのか気になりますが・・、まあ仕方ないですね。

とりあえず、これで消防設備士のメイン資格の「甲4」「乙6」「乙7」が揃ったので、これで他の類の受験はせず打ち止めとします。世間では「甲1」と併せて4点セットという方もいますが、私はもうこれで充分です。

おかげで消防設備の構造&法令についてはかなり詳しくなりました。今の業務とは関係のない資格ですが、防災意識が高まっただけでも資格を取った意味があると思ってます。

あと、これまで作成した消防設備士関連のブログ記事を下記にリンクしておきます。


高齢合格者情報

この消防設備士の資格は高齢者にも人気があり、69歳で全類(7種類全て)取得された方がいます。しかも1年未満。

69歳で全類取得!

下記の記事に、他の国家資格の高齢合格者と合わせて詳細をまとめています。どのような試験でもやる気と努力、そして確固たる目標さえあれば年齢など関係ないと思うのです。
興味のある方はご一読下さい。


免許申請

乙7類の欄が埋まった免許証がきました。消防設備士関連の資格取得はこれで終了とします。


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取得資格一覧

これまで私が取得してきた国家資格&検定の一覧表は下記にまとめています。「効率の良い勉強方法」「おすすめテキスト」「試験概要」「難易度」「費用」など主要記事とリンク。参考にして下さい。


また、それぞれの免許証の「形状」や「サイズ」、及び「表記内容」がどうなっているのか、下記の記事にまとめました。
同じ資格を目指している方がいれば参考にして下さい。
現物の免許証を見る事で手にした時の具体的なイメージが湧き、多少なりともモチベーションが上がると思います。