受験の経緯
ふたば亭プラスです。
危険物乙4は「引火性液体」を扱う事ができる資格で、あらゆる技術系資格の中で比較的人気が高く、ガソリンスタンドだけではなく化学工場や塗料、印刷関連の会社、薬品を使用する研究施設、等の様々な業種に活かせるという事もあり学生の頃から興味はあったのですが、なかなか受験する機会がないまま会社に就職しました。
そして、その会社に入って2〜3年経った頃、技術系社員を対象に「全員、危険物の資格を取れ」という大号令がかかったのです。
周りの連中は戸惑っていましたが、私としては会社が背中を押してくれたような感じを受け(しかも受験費用は会社持ち)、俄然やる気になったのを覚えています。ただ、絶対に落ちることは出来ないというプレッシャーもあリましたが。。。
ちなみに、これまで様々な技術系資格を取ってきましたが、この乙4が一番最初にチャレンジした国家資格でもあり、基本的な部分は他の資格でも被る事も多く、全てのベースを学ぶ事ができたと思っています。
難易度と合格率
【難易度】★★★☆☆☆☆☆☆☆
【試験日程】都道府県ごとに不定期実施
【受験者数】約20万人/年
【合格率】30%〜35%
「受験者数と合格率」の年度ごとの詳細データについては下記の記事にまとめたので参考にして下さい。
申し込み
【受験費用】3,400円
(2018年中旬から4,500円)
【申請先】一般財団法人 消防試験研究センター
勉強方法
まずはテキスト。
本屋に行くと乙4は鬼のように沢山のテキストが並んでいました。技術系資格の本棚の大半が乙4関係で埋め尽くされているような感じ。
その中で一番見易く構成がしっかりしており「これならすんなりと頭に入りそうだ」と選んだのが下記の1冊です。当時のネットでの評価も上々でした。
また、随所にイラストや表やポイントが配置されており、ゴロ合わせも多く非常に楽しく勉強できました。そう、意外にも楽しかったのです。
私は理系の人間ですが、このテキストなら文系の方でも苦にならずに勉強できると思います。
そして、このテキストを一通り読み終えた後は、ネット上に転がっている過去問(予想問題)をやりまくりました。問題をやって間違えた箇所があれば、ネット上の解説を読むだけではなく、1回1回テキストに戻り、その問題に関連したページに付箋を付けて全て見直しました。
過去問(予想問題)は3周以上して頭に叩き込んでいきました。
この頃の勉強方法が、その後の各種資格取得に向けた受験勉強の基礎になったように思います。
なお、国家資格の効果的な勉強の手法について、下記の記事にまとめましたので参考にして下さい。
ちなみに、乙4の出題形式は下記のようになっています。
◆法令:15問
◆物理・化学:10問
◆性質・消火:10問 計35問
そして、それぞれの分野で60%以上正解しないといけません。
しかし逆に考えると100%を目指す必要はなく、6割の理解でいいのです。そして過去問やテキストに記載されているポイント箇所を読んで行くと、「どの部分を捨てていいのか」という事がおのずと見えてきます。
6割の理解でOK
この「どの部分を捨てていいのか」という事を見極めるのが、乙4に限らず他の資格取得にも非常に重要。学校の勉強とは一線を画している事を頭に置いておいた方がいいでしょう。
なお、危険物の勉強をする上で効果を発揮するのが、自分がこれらの薬品で事故にあるとどうなるのか?という怖い妄想をしながら勉強する事。動画サイト(youtube等)を通して危険物関連の事故の映像を頭に焼き付けておくのも効果があります。
人間は切羽詰まった状態になると、体感的にモノを覚えようとする性質があるからです。
薬品事故を想像してイメージを定着させる
例えばこういう動画。
特殊引火物「ジエチルエーテル」の引火実験です。
あと、オススメなのが、「電験合格」というアカウントで危険物乙4対策を公開している下記の動画。
これ以外にも、10本以上の動画を公開されています。
(本来は電験対策として立ち上げたチャンネル)
高校の先生で、非常に分かりやすく解説されているので、勉強の効率が飛躍的にアップするでしょう。
試験日
試験は会社の連中と集団で受けに行きました。みんな意外にも真剣に勉強をしており、手にしているテキストは付箋と蛍光ペンだらけでした。
おそらく試験に合格したい、という事よりも「自分一人が落ちたくない」という思いの方が強かったのでしょう。試験までの時間、ギリギリまでテキストを読みまくっていました。まあ、私もそうでしたが・・。
そして試験開始。
いくつか迷う問題もありましたが、なんとかやり切りました。これ以上考えても無駄かなと思い制限時間を待つ事なく解答用紙を提出しましたが、初めての国家試験という事もあり、合格発表までの間は結構不安な日々を過ごす事になりました。
結果発表
無事合格!
何とも言えない安堵感が漂ったのを覚えています。
当時、合格通知のコピーを取る事なくセンターに免許申請の為に郵送してしまった為、写真を掲載する事ができませんが、「法令」、「物理・化学」、「性質・消火」共に8〜9割ほどの正解率であったように記憶しています。
ちなみに、会社の他の連中も全員受かっていました。
私の実体験からすると、この試験は「全く知識なしでは受からないが、きちんと勉強していれば間違いなく合格できる」資格と言えます。試験問題もひねくれたようなものは少なく、一部を除き良心的なものが多かったように思います。多少つまづいたとしても、6割は取れるでしょう。
免許申請
免許申請後、約2週間で免許到着。
そして、この乙4を皮切りに乙2、乙3、乙5、乙6も取得していきました。平成23年頃から業務上、薬液を使う頻度が多くなってきた事と自己啓発も兼ねて。
なお乙4を取得しておけば、他の類は「法令」と「物理・化学」が免除されます。要は各類の「性質・消火」だけをマスターすれば良く、非常においしい資格制度と言えます。
その時の免許がこれ。
ちなみに、「1類または6類」、「2類または4類」、「3類」、「5類」の資格を保有していると甲種の受験資格をゲットできます
当時は甲種受験なんて大それたことは考えもしませんでしたが、それから5年後、一発奮起して受験を決意する事になります。
下記に、甲種受験の記事をまとめているので、甲種の取得を検討している方は参考にして下さい。
なお、私がこれまで取得してきた資格の一覧表は下記にまとめています。「効率の良い勉強方法」「おすすめテキスト」「試験概要」「難易度」「費用」などをメイン記事とリンク。参考にして下さい。