特許サーチャーになるための方法:調査機関への応募〜試験合格まで

特許サーチャーの業務

ふたば亭プラスです。

「特許サーチャー」は中高年技術者の転職or退職後の職種として人気があります。

正式名称を「特許先行技術調査員」又は「調査業務実施者」といい、特許庁と連携して、出願された特許について過去に類似したものがないかどうかを調査する業務者の事。

<概略図> 新規性&進歩性調査

特許庁では、出願された特許に対して新規性や進歩性があるのか調査をする必要があるのですが、毎年膨大な出願件数があるので(約4万〜5万件/年)、限られた数の審査官だけでは対処し切れません。

そこで、特許庁はこの調査業務を民間の調査機関に委託しており、この業務を遂行する業務者を特許サーチャーと呼んでいるのです。

特許サーチャーには年齢制限なし

そう!このご時世、珍しい事に年齢制限がないのに等しいのです。例えば、60歳で定年退職した方でも余裕でこの業種に転職できます。

この特許サーチャーの業務に関する基本的事項については下記の記事にまとめていますので、もう少し詳しく知りたい方は一読して下さい。


そして、今回の記事では、実際に特許サーチャーになるまでにどのような手順を踏んで行く必要があるのか、各段階ごとに説明していきます。(若干、上記記事とダブる部分もあります)

実体験に基づいた内容

実際に私は、様々なカリキュラムを突破し試験に合格して特許サーチャー(特許先行技術調査員)の資格を得ました。

なお、各カリキュラムには特許庁に関するマル秘事項も含まれているため、当該部分については割愛した上で記事作成している事を事前にご了承下さい。

それ以外の内容については、なるべく赤裸々に情報を提供させて頂きます。


特許サーチャーになるまでの軌跡

まずはザックリと、特許サーチャーになるまでの手順をフロチャート化しました。

必要な期間は最低でも3ヶ月(①〜⑫)

じっくりと腰を据えて取り組む必要があります。

それでは、①〜⑫までの各段階の内容について一つづつ詳細に紹介します。


書類選考

特許サーチャーになる為には、まずは特許庁の登録調査機関に受け入れてもらう必要があります。

現在、国内にある主な調査機関は下記に列記しました。この7社は業界では知名度のある優良機関なので、どれを選択しても問題ありません。自分の居住地に近い勤務地で選べばいいでしょう。

 会社勤務地
工業所有権協力センター
(IPCC)
・東京
(株)パソナグループ
ナレッジバンク
・東京
・大阪
(株)AIRI・東京
・大阪
・京都
・名古屋
テクノサーチ(株)・名古屋
(株)技術トランスファーサービス・東京
・大阪
(株)みらい知的財産技術研究所・東京
(株)古賀総研・東京

普通の会社に就職する時と同じように「書類選考」があるのですが、年齢制限はない一方、選考基準は非常に厳しいものとなっています。

色々とあるのですが、主な選考基準は下記の2点。

大学卒業後4年以上科学技術業務(主に研究開発職)に従事、若しくは短期大学or高専卒業後6年以上科学技術業務に従事している事。
専門技術に精通しており、かつ技術文献(英語文献含む)の読解力がある事。

ただ、逆に言うとこの基準さえ満たしていれば、例え保有資格(国家資格&検定)がゼロでも問題ありません。それまで積み重ねてきた技術経験値のみが問われるのです。

そして、自分の得意とする技術分野(区分)が何なのか、応募書類を提出する際に事前に選択する必要があります。では、どのように区分設定されているのか、下記一覧表(全39区分)のリンクを確認願います。
これは特許庁が規定している「区分」になります。
対象技術区分一覧

事前に自分の専門分野の区分を見極めておく必要あり

この中で自分に当てはまるかな?と思う「区分」があれば目指してみる価値はあると思います。但し、調査機関によって受け持っている「区分」が異なるため、事前に各社のホームページ等で確認しておいた方がいいでしょう。

書類選考の期間は約1週間

私は、上記7社のうち3社に応募したところ、2社から書類選考通過の通知が来ましたが、どちらも約1週間ほどかかりました。
あまり焦らず気長に待つ必要があります。


一般面接

書類選考が通過したら、次に一般面接があります。(私は2社とも面接を受けました。)

これは普通の企業面接とあまり差がありません。履歴書と職務経歴書を元にその人が持っている技術知識と、人物像をチェックされます。

一通り職務経歴を説明した後に、2社から共通して聞かれた主な質問は下記の通りです。
(1)希望している「区分」は何で、それと自らの技術知識との関連性は?
(2)何故、弊社を選んだのか?
(3)特許を書いた経験はあるか?

気楽に対応すれば大丈夫かと思います。


技術面接

この技術面接の方がメインです。

面接の数日前に「特許文献」が渡されて(メール送付)、その特許の内容を面接官の前で説明するのです。当然、事前にその内容を良く読み、下記内容を整理しておく必要があります。

2社から共通して聞かれた主な質問は下記の通りです。
(1)技術課題は何か?
(2)従来技術との相違点、発明ポイントは何か?
(3)図面の説明。自分の言葉で分かりやすく。
(4)請求項の内容について実施例のどこに記載?

ノートの持ち込みOKなので、答えやすいように事前にまとめておくと良いでしょう。特許に直接書き込んでも咎められません。

質問に対して即答できるようにしておく

要は、特許を読んで理解できる力をチェックされるのです。

特許を読み慣れていない人は、最低でも3〜4回徹底的に読み込んでおく事をお勧めします。

なお、この③技術面接と、前述の②一般面接は、同日に行う会社が大半を占めています。私が受けた2社は同日実施でした。


調査機関の会社へ登録or入社

面接に合格したら、次に調査機関の会社へ登録or入社となります。

ここで「or」としたのは、調査機関によって方法が異なる為です。
◆ケース1:まずは登録だけしておいて入社はINPIT研修合格後とする
◆ケース2:面接合格後、即時入社させて会社員としてINPIT研修を受講させる

私は2社の面接に合格しましたが、1社に絞り込みINPIT研修に臨みました。なお、どの調査機関を選択したのかは伏せさせて頂きます。


まず、INPIT研修とは何か?

これは、特許庁の関連機関の「独立行政法人工業所有権情報・研修館」が実施している特許サーチャーを養成するための研修形式のカリキュラムの事です。

★INPIT=National Center for Industrial Property Information and Training

INPIT研修期間は約8週間

研修場所は東京のみ。しかも1日でも休む事は許されません。この期間中に膨大な内容の専門技術を吸収していく事になります。

【主幹】独立行政法人工業所有権情報・研修館
【場所】東京
【年間】年4回(2ヶ月)
【時期】1〜2月、4〜5月、7月〜8月、10月〜11月
【詳細カレンダー】平成30〜31年度資料中No.1
【受講&試験料】¥219,000
【受講資格】登録調査機関に所属or採用予定の者
【研修人員】約120名
【研修概要】調査業務実施者育成研修について

INPIT研修費用:約22万円

研修費用は約22万円と非常に高額ですが、大抵の場合は登録した会社が支払ってくれます。しかし、もし万が一この研修中の試験で不合格になれば自腹となる可能性もある事を念頭に置いておいて下さい。


調査機関での事前研修

上述のINPIT研修は非常に専門性が高く、特許法に関する基礎知識も必要とされるので、どの調査機関も社内で事前研修をしてくれます。

期間は3週間〜4週間。

経験則から言えば、この事前研修がないままINPIT研修に臨むと、おそらく研修スピードについて行けず、撃沈してしまうでしょう。
企業での知財経験の無い方なら尚更です。

そして、事前研修といえど甘いものではなく、かなりの量の特許関連資料を読まされる事を覚悟しておいて下さい。また、当然ながら理解しなければなりません。

INPITで使用するテキストの一部が一般公開されているので、リンクを貼っておきます。基本的にはこの内容に沿って、事前研修が行われる事になります。かなりのページ数になりますが、興味のある方は一読してみて下さい。

【使用テキスト(一部)】
(1)特許法概論
(2)審査基準
(3)検索の考え方と検索報告書の作成
(4)外国特許文献検索システム
(5)審査事例(検索報告書の作成)
(6)分類の概要
(7)分類の概要(外国語)

そして、この事前研修で特許法&検索手法に関する基礎知識を得た上で、いよいよINPIT研修に臨む事になるのです。


INPIT研修会場へ

INPIT研修は『特許庁の建屋内』か『近隣のビル』のどちらかで行われます。最寄りの駅は丸ノ内線・千代田線の「国会議事堂前駅」か、銀座線の「虎ノ門」。

ここで、約8週間に渡る研修が始まるのです。

このINPIT研修は全国で実施される訳ではなく、会場は東京のみです。
よって、遠方に住んでいる方は研修期間中、近隣のホテルかマンスリーマンションに住む事になります。

私が研修に参加した時、研修生は総勢100名ほど。年齢層は50代〜60代が多く9割は男性で、女性の方も数名おられました。

物静かな方が多かったのですが、皆さん研修にかける意気込みが凄かったですね。「何がなんでも合格してやる!」といったオーラが漂っており、大学受験を思い出してしまいました。


筆記試験第一

『筆記試験第一』はINPIT研修で最初に実施される「特許法」&「審査基準」に関する筆記試験となります。私が参加した時は、研修開始から約1週間後に実施されました。

試験範囲は、⑤で紹介したテキストの(1)と(2)になります。
(1)特許法概論
(2)審査基準
但し、実際のINPIT研修ではこれだけではなく、追加資料が山のように提示されます。試験範囲は膨大。

この研修に参加する方々は、私を含め企業内でずっと技術畑を歩んできていると思われるので、特許法などの法律関連は馴染みのない方が大半です。
皆さん、鬼のように勉強されてました。

あと、さらに厄介なのが、過去問が開示されていない事。

過去問は一切公開されていない

小手先だけでは通用しないのです。出題の傾向性など調べる術もないので、全てを完璧に理解して頭に叩き込む必要があります。のんびり研修を受けようなどという甘い考えは捨てた方がいいでしょう。

試験時間、問題数、出題形式、合格基準など、守秘義務があるので詳細は伏せますが、はっきり言って制限時間ギリギリでした。見直す時間はほとんどなく、不安なまま提出。

そして、数日後に結果が個人ベースで通達されたのですが、なんとか合格してました。

無事合格

非常に嬉しく、一時的にそれまで蓄積されていた不安やストレスから一気に解放されたのを覚えています。

ちなみに、不合格となっても研修期間中に追試をしてもらえる制度もありますので安心して下さい。


筆記試験第二

筆記試験第一が終わった後も、待った無しで研修は進み、いよいよ「クラスタ検索システム」(特許庁が開発した特許検索システム)の操作実習が始まります。

このクラスタ検索システムは非常に優秀で、一般の民間用検索ツール(J-PlatPad)と比べると操作性能、処理速度ともに桁違いです。使っていて快感を感じてしまいました。

なお、このクラスタ検索システムは研修参加者だけでなく、特許庁2階で一般公開もされてます。
[INPIT 高度検索閲覧用機器による閲覧]
近隣に住んでいる方で興味のある方は、一度体験してみる事をオススメします。

ちょっと話が脱線しましたが・・、研修の内容に戻すと、筆記試験第一が終わってから約10日後に筆記試験第二の試験がやってきます。

この約10日間で、クラスタ検索システムを使って検索する上で必要な知識、主に「分類概論」「検索報告書作成手法」「外国語検索手法」などを学んで行くのです。

試験範囲は、⑤で紹介したテキストの(3)〜(7)になります。
(3)検索の考え方と検索報告書の作成
(4)外国特許文献検索システム
(5)審査事例(検索報告書の作成)
(6)分類の概要
(7)分類の概要(外国語)
但し、実際のINPIT研修ではもう少し実践寄りにした専用テキストも使用されるので、かなりの量を勉強していく必要があります。ただ、筆記試験第一のように法律的な文言はあまり関わってこないので、私としては勉強はしやすかった記憶があります。

そして、この筆記試験第二も第一と同じように、過去問が開示されていません。

過去問は一切公開されていない

まあ、小手先だけでは通用しません。特許審査官が行なっている検索手法の基礎を徹底的にマスターしていく必要があります。

この試験内容についても、守秘義務があるため内容の公開はできませんが、筆記試験第一よりは簡単に感じました。充分見直した上で提出。

そして、数日後に結果が個人ベースで通達されたのですが、合格してました。

無事合格

これで、筆記試験第一、第二ともに合格したので、特許サーチャーとして持っておくべき基礎知識は全て吸収できた事になります。
また、サーチ業務の全体像をつかむ事ができたので、精神的に非常に楽になりました。

なお、筆記試験第一同様、第二も不合格の場合は研修期間中に追試をしてもらえる制度もありますので安心して下さい。


グループディスカッション

筆記試験第二が終わると、今度は「グループディスカッション」に入っていきます。

これは、約100名ほどいる研修生が5〜6名のグループに分けられて(班単位)、2件の特許文献について、新規性&進歩性の議論をしていくというものです。最後にはその議論の結果を白板にまとめて全員の前で発表も行います。

実践的なカリキュラム。
論理的思想の構築。

2日間に渡って行われるのですが、私にとっては楽しいものでした。

他の研修生の方がどのような思考で特許を理解しているのか、その結論に至った経緯は何なのか、議論中に自分とは違う意見を聞く事ができるので、非常に参考になるのです。座学では得られなかった切り口で、重要ポイントが頭に入ってくるようなイメージ。

また、会社でのミーティングとは違い、ワイワイガヤガヤと楽しく自由に意見交換できるので、皆さん笑顔が絶えませんでした。試験から解放されたという安堵感もあったのかもしれません。

最後は、審査官に議論内容をチェックしてもらいレポートを提出して完了となります。


面接評価第一(口頭試問一)

グループディスカッションのカリキュラムが終わると、間髪入れずに今度は「面接評価第一」に向けての資料作成をしていく必要があります。

自分の「区分」に対応した特許文献が1件与えられて、実際にクラスタ検索システムを使ってサーチを行い、検索報告書を仕上げていくのです。

期間はグループディスカッションから約1週間後。

この検索報告書の内容について、面接評価第一で審査官に説明するのですが、これ以外にも「これまでの職務経歴」や「特許法の理解度」なども質問されます。

まとめるとこんな感じ。

<面接評価第一の内容>
(1)職務経歴の確認
(2)特許法の理解度チェック
(3)検索報告書に関する質問

時間は30〜40分くらいですが、普通の企業面接とは異なり、相手は特許審査官(上級国家公務員)なので、非常に鋭い質問がガンガン飛んできます。

もし、まともな受け答えが出来なかったり、論点がずれた回答をしてしまうと一発アウトという噂も聞いていたので内心ヒヤヒヤものでした。とりあえず、なんとか質問の意向に沿った回答を行い、耐え切ったのですが、面接が終わった時には疲労困憊してしまいました。。。

そして、数日後に審査官から意見書のようなものが各個人宛に提示されるのですが、私は特に大きな指摘事項はありませんでした。

面接評価OK

とりあえずは一山を越えました。

しかし、安心するのも束の間。今度はいよいよラスボスの「面接評価第二」に向けた準備を開始しなければならないのです。


面接評価第二(口頭試問二)

「面接評価第二」は、ある意味、このINPIT研修で学んだ事の総決算のようなもの。面接評価第一から約2週間後に実施されます。

その期間中に、2件の特許文献の検索報告書を作成しなければなりません。

これははっきり言って大変でした。。。

ほぼ、特許サーチャーとしての実務に近い内容をこなしていく必要があるのです。サーチで抽出した関連特許を読んだ件数は1000件を越えました。

2件の検索報告書の作成要。
→査読した関連特許は1000件超。

これまでの人生で一番特許を読んだ時期でもありました。そして、それと同時に短時間で特許を読むノウハウも身に付きました。

INPIT研修前、調査機関の講師から
「特許サーチャーは1件の検索報告書を仕上げるのに3000件ほど関連特許を査読している」
と聞いていて、
「そんなの嘘だろ・・・。大袈裟に言ってるだけなんじゃないの・・・。」
と驚愕していたのですが、コツさえ掴めば何とかなりそうだなという実感も得る事が出来ました。

面接評価第二では、この2件の検索報告書の内容以外に、自分の担当区分の技術知識もチェックされます。

<面接評価第二の内容>
(1)担当区分の技術知識チェック
(2)検索報告書に関する質問

時間は40分くらいですが、質問内容は面接評価第一よりもシビアでした。特許文献を相当読み込んでいないと即答出来ないものばかりが飛んできます。
2件合わせてトータル10個ほどの質問を受けました。

また、「担当区分の技術知識チェック」では、かなり専門的な事も聞かれます。相手はその分野のプロ中のプロで、しかも上級審査官。下手な事は言えません。

回答している時も、鋭い眼光でジッと見られているので、緊張感が半端ありませんでした。

そして何とか面接評価第二が終了。これまでの研修で得た知識を全て出し切った達成感はありました。

合否通達は、約10日後となります。


ちなみに、今回の約8週間に渡る研修を通して使用したテキスト&資料、作成した報告書などを段ボールにまとめたところ、こんな感じになりました。(守秘義務があるためこの角度からの撮影にしました。)

幅40cmの段ボールがほぼ一杯に。。。よくもまあこれだけの量をこなしてきたものです。


合否通達

合否は、調査機関の担当者を通して行われました。

そして結果は・・・

合格!!

長かった研修での勉強の成果がようやく実を結んだ瞬間でもありました。これまで、様々な国家資格を得てきましたが、一番嬉しかったかもしれません。

ちなみに、もし不合格になっても、調査機関によっては再度INPIT研修を受講できる制度もあるようです。


研修修了証 授与

合格通達のあった日から数日後、正式な「研修修了証書」を授与して頂きました。

A4サイズの賞状のようなもので、なかなか立派。てっきり免許証のようなチャチなものかなと思っていたので嬉しい誤算。

手渡された瞬間、この一枚を取得するまでにかかった3ヶ月の努力が走馬灯のように思い出されました。


業務開始申請

この証書を得た後、今度は正式に「業務開始申請」を特許庁に対して行っていく事になります。

また、月に何件ペースで案件を受け持つか、調査機関と事前にじっくりと話し合う必要もあります。最初の1年目は、だいたい2〜3件/月のペースになるかと思われます。

なお、特許サーチャーとして一人前になるには、3年かかるようです。まあ、外国特許案件もこなしていく事も考えれば、確かにそれくらいはかかるかもしれません。


合格率

では、このINPIT研修の合格率はどんなものなのか?

気になるところですが、この詳細データは非公開です。

合格率は非公開

正確に言うと、「初回受験者」のみのデータは非公開となっています。
実はこのINPIT研修は、既に特許サーチャーとして業務をしている方が、更に「区分追加」をする為に研修に参加しているケースもあります。(業務の幅を広げる為)。

工業所有権情報・研修館が公開しているデータは、「初回受験者」+「特許サーチャー区分追加受験」及び、2回目受験者(1回目不合格)の合算データなのです。

(特記)以前、ブログでグラフ化していた合格率は、この合算データである事が後から判明しましたので削除しました。

ただ、実体験上感じた事は、その母体のレベルの高さです。

母体の研修生のレベルは高い

研修期間中、他の調査機関から参加している方々とも話す機会があり、色々と専門分野の事を聞いてみたのですが、皆さんの知識力は半端なかったです。。。

この職種を目指している時点で、特定の技術分野のプロフェッショナルが集結する事になるので当然と言えば当然かもしれません。
そして何より、全員が調査機関の技術面接を突破してきている方達ばかりなのです。

そして、合否は学歴や保有資格に左右されるものではありません。

同じ研修生で、東大の大学院卒で博士号を持っている方や、弁理士の資格を持っている方でも不合格となっていました。

逆に、高専卒で特別な資格を持っていなくても、専門知識がずば抜けている方は合格していました。企業に就職してから相当努力された方でしたが。

このINPIT研修を通して、合否判断を下すのは特許審査官。その眼光は確かです。

研修生全員が素晴らしい技術知識を持っている中で、真に実力を持っている技術者だけをふるいにかけている、という見方をした方がいいかもしれません。

「特許サーチャー」になろうかどうか悩んでいる方で、自分の技術力や知識力に確固たる自信がある、という方は、迷わずチャレンジしてみる事をオススメします。審査官はちゃんと見極めてくれます。

特許庁の審査官は、真に技術力のある人間をちゃんと見極めてくれます。

あなた自身の価値を試すいい機会になるかもしれませんよ。


知的財産管理技能検定受験のすすめ

特許関連の検定試験として最近注目を浴びているのが「知的財産管理技能検定」です。
特許サーチャーを目指す方であれば、特許に関する知識はある程度身についていると思われますので、力試しとして受験してみるのもいいかもしれません。
取得すれば、「知財技能士」と名乗ることができます。

特許サーチャーを目指す方であれば、特許に関する知識はある程度身についていると思われますので、力試しとして受験してみるのもいいかもしれません。
取得すれば「知財技能士」と名乗ることができます。

但し、特許サーチャーとしては専門外となる「意匠法」や「商標」、及び「著作権法」などを新たに勉強する必要があり。

私は、2級を取得しましたが、その時の経験を踏まえ「知的財産管理技能検定」の勉強法について記事を書きましたので、知財技能士を目指す方は是非参考にして下さい。


マイケルジャクソンの特許

マイケル・ジャクソンも全盛期にダンスの特許を書いていました。
興味のある方は、下記の記事も覗いてみて下さい。


勉強に疲れたら・・・ちょっと一服

勉強に疲れたら動画配信サービスで一息つくのはどうですか?
『hulu』や『U-NEXT』など多くの人気サービス(VOD)の特徴を分かりやすくまとめてみました。

無料視聴期間もあるので、じっくりと自分に合うものを選ぶ事ができますよ。


国家資格『最年少』『最高齢』合格者調査

様々な国家資格や各種検定の『最年少』『最高齢』合格者を調査してまとめました。

すごい方達ばかり。
これを見る事で勉強のモチベーションも上がると思います。