【驚異の発想】楽しく化学式を覚えられる!『ケミストリークエスト』

日本人の大半は化学式アレルギー

私は化学系のエンジニアで、学生の頃から化学や物理が大好きでした。
現在は、某メーカーの研究開発職に在籍しており、日常的に実験&解析をする際に、ベンゼン環が入った長〜い化学式をよく活用しています。

これまで、高校〜大学〜社会人と、ずっと理系の環境で育ち、周りの知人も理系が圧倒的に多かったのですが、それでも「化学だけは苦手」という人を沢山みてきました。

ちなみに、河合塾が実施しているアンケート「文系・理系別苦手科目トップ8」にも「化学」が堂々5位に入っています。

なぜ、こんなに「化学」が毛嫌いされるのか?

その原因の一つが、日本の受験制度にあるように思えます。

日常的な定期試験や、受験勉強に備えて、無理矢理頭に詰め込む必要があるのです。そんな中で、「化学」の本質が理解できないまま試験に挑もうとすると、訳のわからない記号がズラっと並んでいるものを永遠と記憶していかなければならないという境遇に陥ります。

これは、とんでもない苦痛でしょうね。
社会で歴史年表を覚えるより負荷がかかると思います。

でも、これってちょっと違うんですよね。。。
試験のための勉強なんて、本来の学問ではありません。

「これってどうなってるんだろう?」
「面白そうだな。」
「もっと良く知りたいな。」

という好奇心から探究心が生まれてくるものなのです。

化学の場合は、化学式などその手段にすぎません。
もっと楽しみながら勉強するものなのです。


ケミストリークエストとは

そんな中、化学式をベースにした画期的なゲームが登場しました。
その名も「ケミストリークエスト」。

最近、うちの子供もハマっています。

楽しみながら分子式を自然と覚えていける

神経衰弱の化学式バージョン。

カードに元素記号が描かれており、裏からめくって分子が出来上がれば、そのカードを取れるというルール。

カードは全部で48枚。
描かれている元素記号は、H、C、N、Oの4種類。

例えば、3枚のカードをめくって、Hが2枚、Oが1枚出ると、「H2O」で水が完成するので、この3枚のカードを取る事ができます。

なお、基本ルールとして、めくれるカードの枚数は4枚までですが、これはその都度変更していってもいいでしょう。

また、分子式を覚えていない方でも大丈夫。
このような「ヒントの書」もあります。

「H2O」、「CO2」、「HCN」(シアン化水素)をゲットしたところ。

カードをめくって分子が出来上がればその1セットのカードを取れるというのが、何となく化学結合に似てますね。

慣れてくれば、「CH3OH」(メタノール)や「H4N2」(ヒドラジン)にも挑戦していけます。

本当にいい発想のゲームだと思います。

その辺の教科書よりも面白い。
楽しみながら分子式を覚えていけるし、自然と化学にも興味を持つようになるでしょうね。


製品の紹介

このゲーム。
対象年齢は何と4歳以上〜。

確かに、幼稚園の子供でも「ヒントの書」さえあれば充分遊べますね。


ゲーム開発者について

では、このゲームはどのような方が考案したのか?

箱の中に同封されていた考案者情報を見て驚きました。

小学校3年生で考案し、6年生で商品化。
その後、中学生社長へ。

何だかもうぶっ飛びすぎてて良く分かりません。

この方は、米山維斗(よねやまゆいと)という方で、現在、ケミストリー・クエスト株式会社の社長をされています。
(2019年:東大に在学しながら社長業兼任)

詳細は下記の記事を参照下さい。

【Z世代レポート】(前半)12歳で会社を設立した若き企業家

【Z世代レポート】(後半)12歳で会社を設立した若き企業家

何よりも、商品化を決意した理由が素晴らしい。

この商品を世の中に広めて、もっと多くの人に化学を楽しんでもらいたいと思ったんです

そんな彼の野望は、海外進出。

英語バージョンを作って、世界中の子供達に遊んでもらい化学に興味を持ってもらいたいとの事。

彼ならやってくれるでしょう。
そして、化学者のタマゴを沢山育ててくれるでしょうね。

期待してます!