認定電気工事従事者の取得までにかかる費用と必要性

認定電気工事従事者とは

ふたば亭プラスです。

電気工事士はメジャーな資格ですが、「認定電気工事従事者」というのは世間的にもあまり馴染みがないかもしれません。簡単にいうと、第2種電気工事士の資格を持っている人が仕事の幅を広げる為に講習を受けるだけで取る事のできる資格です。

そう、試験がなく講習を受けるだけでいいのです!

では、この資格について、もう少し詳しく説明していきます。


仕事の範囲

下記の表に、3つの資格「第1種電気工事士」「第2種電気工事士」「認定電気工事従事者」の保有者が工事できる範囲がどこまでなのか簡単にまとめました。

まず「第2種電気工事士」が作業できる範囲は、600V以下の低圧で受電する「一般用電気工作物」のみです。一方「第1種電気工事士」は、「一般用電気工作物」だけでなく、「自家用電気工作物」の最大電力500kWまで工事可能。しかし、第1種電気工事士の免許を取得する為には3〜5年以上の実務経験が必要となります。

そして「認定電気工事従事者」は、600V以下で受電する「自家用電気工作物」の最大電力500kWまでの工事が可能となります。よって、「第2種電気工事士」と「認定電気工事従事者」の2つの資格を持っていれば、第1種電気工事士に近い範囲まで仕事の幅を広げる事ができるのです。


資格の取得条件

認定電気工事従事者になるには、一般的に以下の5つの方法があります。

(1)第1種電気工事士の試験に合格

(2)第2種電気工事士の免許を取得した後に3年以上の実務経験

(3)第2種電気工事士の免許を取得した後に「認定電気工事従事者講習」の過程を修了

(4)電気主任技術者で免許交付後に3年以上の実務経験

(5)電気主任技術者で「認定電気工事従事者講習」の過程を修了

この中で、最も手軽に取得できるのが(3)の方法です。冒頭にも説明したように、第2種電気工事士の免許さえ持っていれば、講習を受けるだけで認定電気工事従事者となれるのです。


講習の費用

「認定電気工事従事者講習」の申請は「一般財団法人 電気工事技術講習センター」を通して申し込みます。

①受講費用:12,500円

全国約20都道府県で、年2回開催(3月と7月)されていますが、ネックなのがどの会場も平日が多いという事。日曜開催の会場もありますが、人気が高い為なるべく早目に申し込んだ方がいいでしょう。申し込み時に「第1希望」「第2希望」などを申請します。

電気工事業務関係の会社では、受講費用を立て替えてくれるところがほとんどだと思いますが、個人で申請する場合はこれだけの費用がかかります。


講習の内容

講習の内容については、下記の記事で詳しく説明していますので(実体験)、ご確認ください。


免許申請の費用

講習受講後、修了証が手渡されるので、これと「4,700円の収入印紙」と「住民票」と「顔写真2枚」を添えて簡易書留で郵送します。

②収入印紙:4,700円

③住民票:200〜300円

顔写真については、最近は自宅でデジカメ&プリンターで手軽に印刷する方が大半だと思うので費用にはいれてません。


トータル費用

トータル費用は①(受講費用)+②(収入印紙)+③(住民票)で、約17,500円となります。

トータル費用:約17,500円

ちなみに、この免許は一度申請すれば更新の必要はありません。余分な更新費用というのは発生しないので安心です。

なお、第2種電気工事士の免許を取得するまでが約5万円かかるので(下記の記事参照)、これと併せると2つの免許を揃えるのに約7万円かかる事になります。

これを高いと見るか安いと見るか人それぞれ違うと思いますが、私個人的には将来への投資としては安いと思います。


免許の実物

そして、これが「認定電気工事従事者」の免許の実物です。

ちなみに、「第2種電気工事士」の免許はこれ。

この2枚の免許があれば、上記でも記載したように「一般用電気工作物」と「自家用電気工事」のうち500kW未満600V以下の電気工事が可能となります。

少しでも電気に興味が有る方は挑戦してみる価値はあると思いますよ。

なお、「第2種電気工事士」の免許取得方法については下記の記事にまとめていますので、ご確認下さい。